群雄割拠の時代に突入する飲食店業界の中で、何だかんだ言いつつもアンナミラーズの今後を心配する、片桐紀長による檄文(げきぶん)を再録します。
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…君達、「一見さんお断りの店」にでもお呼ばれしなさい(ぉ
つーか、レストランをテーマパークと勘違いしてるンちゃうか?とか、滅入りっしゅ(ぉ)に行ったら「お帰りなさいませ」って行ってくれなかった、ゲームもないし普通の喫茶店と変わらないやン…とかほざいている香具師と似たようなモノかと(似てません
_ まぁ、プレフィクスが10,500円から…という店であれば、普通に接客良くて当たり前だろうと思うし、『愛と感動のレストラン』『奇跡のレストラン』とかいう噂が先行すれば、通常以上の期待をするなと言うほうが無理というものだろう。
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しかし、どんなレストランだって、一見の客に対しては一定のサービスはできると思うが、それ以上の、「感動させる」までのサービスをすることは難しいだろう。もちろん、ちょっとした機会で、客のニーズを先回りすることができれば、話は別だが。
(例えばの話、ディズニーランドでお子様ランチを頼んだ夫婦の話は有名だが(参考)、これだって、キャストが何も尋ねずにお子様ランチを出していたら、何も素晴らしい話ではない。)
_ あと、これは田崎真也の『サービスの極意』で出ていたと思うが、サービスパーソンたるもの、客がどのようなシチュエーションで(例えば不倫相手と…)来店しても、それに対応しなければならない…ということ。そういう微妙な局面に対応するには、経験値を積み、かつ想像力をつけるしかない。
_ もういっちょ、田崎真也の受け売りをしておくなら、ゲストに対してもてなすのはホストの役目であり、そのお手伝いをするのが店だ…ということも指摘しておくか。
_ まぁ、客もリピーターになれば期待値が上がるのは致し方ないわけだが、店にとっても顧客データの蓄積ができてくるので、「攻めの接客」がしやすくなるとも言える。
_ 「接客サービスに正解なし」とはよく言ったものだが(参考:阿木雅芳の「春夏秋冬」、運転士魂)、結局のところ、常に「どうやってお客様のニーズを先回りできるか」を、現場で走りながら考えていくしかない…ということになるのだろう。
_ とはいえ、一見の客に対しても感動を与えることができる…という実例を、紹介しておこう。某所では紹介済みのネタだがw
ちなみにこれは、個人店ではなく大手居酒屋チェーン経営のレストランでの出来事。流石にこれは出来過ぎだとは思うが(汗;)。
_ お客様に気持ちよくお金を払ってもらうために必要なのがサービスだ…と言ってしまうと身も蓋もないわけだが、しかし、その一方で「人の心を感動させることが出来るのは人の心だ」というのもまた真であろう。
_ そういえば、『飲食店経営塾』第152号の、『お客様とスタッフの心理の「ギャップ」を考えよう!』が興味深い。
もし、「長い時間、お待たせして申し訳ない」という意識があれば、「たいへんお待たせしました。いらっしゃいませ」と声を掛けるはずです。
こういった意識で接することが、並んで待っていたお客様を更に「感動」させることに繋がるのです。
との指摘は重要だろう。
_ ↑これは是非、日経レストラン編集長に読んでもらいたいものですなぁ。w
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